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心理コラム「野の花のささやき」スタート!

心の問題は私たちにとって何でしょう?
それは私たちを悩ますものであり、又それを通して、成長を促すものでもあります。
色んな事柄を体験していく中で、問題の受け止め方、解決の仕方のヒントなどが得られる事を、心理コラム“野の花のささやき”欄でご紹介していけたらと思います。

職場の中で今、求められる心理学とは?

今は、時の変わり目なのか、ここ十年の時の移り変わり程、『急激だ』と感じたことは、かってなかったくらいである。

といっても、これは主観なのであろうか?情報革命の時代の様相の中で私たちの持つ意識も大きく変わってきている、のではないだろうか。
ただし、それに翻弄されるようになるのは、不本意極まりない。

そもそも、意識は、移り変わりやすいもの、それぞれ個人の持つ価値観によって、攻撃的になったり、優しくなったりするし、一人の個人の心の中でさえ、怒ったり、弱気になったりするのは誰しも経験していることであろう。しかしこの変わりやすさは、良い方向にも、悪い方向にも変わりやすいということでもある。

しかも、この範囲は、人の持つ性格の範囲内である。この意味では、意識のもとである心はある一定のパターンを持ったカプセルのようなものかもしれない。
そして、そのカプセルのような心は、当然、「社会」という場所に収まっているはずだし、そのもとには、何らかの土台があると考えられる。

私たちは、この土台を、子どものときからだんだん大人になるにつれて、経験をもとに踏み固めていき、今あるようなものにしてきた、といえよう。このことを、アメリカの心理学者エリクソンは、アイデンティティという言葉で表した。

エリクソンによると「アイデンティティとは、人間の今ここにあるはかない存在を、錨のように、定着させるものとして、必要なのだ。・・・実際、人間存在という社会的ジャングルにおいて、アイデンティティの感覚をもっていなければ、自分は生きていることすらできない。」と述べている

ベトナム戦争を経たアメリカの社会の中で、大きなストレスを抱えていた時代の若者の心を描写し、その中心になる、アイデンティティ(自我同一性)を維持する重要性を主張した彼の著書は、当時の若者のバイブル的な存在になっていた、と言われた。
 
つまり、私たちの心は、どのような経験をしてきたのか、特に環境によってこの経験自体が及ぼす影響は、どんなものであるかが、個人個人の心理にかかわってくるのである。しかも、それぞれがあるパターンを持っているので、それに沿うように、影響が及ぶのである。

私たちの周りを見渡せば、バブル期を経て、その後のバブル経済崩壊後のグローバル経済で人件費削減によりリストラに追いこまれ、福利厚生費の見直しなど日本型雇用慣行が変容し、派遣や、契約社員といった、「非正規」といわれる働き方が多くなり、格差社会になっていったのである。

 このような中で、競争原理が働き、個人間の競争が社内の人間関係に影を落とし、パワハラやモラハラなど、心理的競争や攻撃が問題になり、自分にとって不本意なことに対して、“NO”という態度が取れず、転職や退職、うつといったメンタルヘルスの問題が大きな問題となっていったのではないだろうか。
特に、職場での生存競争ともいえる心理的抑圧は、耐えれば耐えるほど大きなストレスとなり、心理的、身体的な不調を招いてしまいがちである。

ある人は、毎日のように商品の陳列や客との対応で、上司から毎日のように小言を言われ、まじめに、その小言に対応しているうちに、職場に行けなくなり、退職に追い込まれた。まるで「小言を言うのが、快感であるかのようにさえ思える」、と彼女は言う。実際、この関係は、「心理ゲーム」というある対人関係の中で、よく起こる、交流分析(アメリカの心理学者エリック・バーン)の否定的交流の一つである。

バーンによると、人はさまざまに自己表現するが、人をほめたり、認めたりするより、叱ったり、注意したり、批判したりする方を好む人が、その中で感じる“優越感”という利得を得ることで、自己満足を覚え、好んでやるゲームだという。今日、モラハラやパワハラをやる人に共通する心性かもしれない。本当は、このゲームから降りないと、ゲームは、毎日続くのである。

こんななかで、「長い物には巻かれろ」「世間の思惑」「上司を立てなければ」などを気にしていると、神経がやられるのは、時間の問題かと思われる。
ここで、問題になるのは何か?社会を変えるのは、とても難しい、かといって「攻撃的」な上司に変わって欲しいと思うのは、もっと無理。

ここは、カウンセリング課題!
自分が変わらないと、なかなか思うようには、進めない。真面目に勤めていれば」「上司や会社に忠誠を誓う」などの考えでは、自分を守れないところまで来ている。
どう変わればよいというのだろうか?
「アルコールやギャンブルに逃げる」、「誰かに依存」、「見ないことにしよう」など、自分の心の中で、やりくりしようとしても、ますます、無理。

むつかしいけれど、それに成功している人が、たくさんいるのも事実のようである。
そんな人はどのようにしているのだろう。その人たちの心の中は、柔軟性、自発性、強さ、勇気レジリエンス(逆境を切り抜ける強さ)客観性、自由さ、冷静さ、ストレス態勢能力等々が高い。

ここは、ベストセラーになったアドラー先生が言うように、「困難に直面しているときにこそ、自分を探求し“勇気”を持って自分の生き方を再考し、足りないものを、経験の中でトライしながら、身につけることが求められる、「人は、いつでも変われる。変わる勇気さえ持てば」と。

「アドラー心理学」を呼び出したのは、『自分の課題』である『自分の心の力』を、と求める方々ではないだろうか。今こそ個人に有用な本当の心理学が求められている。

 
 

バックナンバー.
●自然の中の癒し
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●生き方の心理学1 〜心の可能性を広げる明晰な考えが、今後の人生を左右する〜
●ストレスを抱えて、なかなか前に進めないとき、カウンセリングが役に立ちます!
●職場の中で今、求められる心理学とは?
●心理カウンセリングを学ぶとどんなプラスの面があるのでしょうか?
●現代の心の問題、うつ、パニック、適応障害、への対応 〜心のバランスの回復を〜
●今、心に何が? 〜人と人をつなぐ心、その多様性への理解が問われている〜
●「物語」と「出会い」そして人の心
●心の視点 〜悩みの奥に何がある?
●あなたが、あなたを超えるときは?
●自分の心に出会うときは?〜今の場で、これ以上でもこれ以下でもない自分の姿〜
●共感と生活の充足 〜底で共感し、通じあう生命の姿〜
●心のアート 〜生命の姿〜
●夢の働きと人生のスタイル
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